ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

発行:2024-09-02
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所得税予定納税

9月に入ってからも、引き続き暑い日が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は所得税予定納税についてご案内させていただきます。

所得税予定納税とは、前年分の所得金額や税額などを基に計算した予定納税基準額が15万円以上となる場合には
原則この予定納税基準額の3分の1相当額を2回に分けて納めることとなっています。
この制度を「予定納税」といいます。予定納税額は、確定申告の際に計算した税額から差し引くことにより精算します。

予定納税が必要な方には、6月中旬に税務署から「令和6年分所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書」が送付されています。この通知書に記載された「第1期分」の金額が納税する額です。
なお、第1期分の金額は、定額減税額に相当する金額(予定納税特別控除額)(3万円)を差し引いた金額となります。

予定納税額の納付方法について、振替納税を利用している方は令和6年9月30日(月)、令和6年12月2日(月)にご指定の口座から支払われます。

振替納税を利用していない方は、納付書を用いて金融機関で納付をする方法が一般的です。
但し、税務署が納付書を送付しない事例もございますので、予定納税がある場合で納付書がお手元にない場合、各担当者にお問い合わせください。

交際費から除外される
接待飲食費の金額基準

令和6年度の交際費に係る改正

令和6年度税制改正により、交際費等の範囲から除外される接待飲食費の金額基準が1人当たり1万円以下(改正前5000円以下)に引き上げられました。物価高や経済活動の活性化の観点からの改正とのことから、従来のように事業年度単位での適用関係ではなく、税制改正法施行日の令和6年4月1日から即適用とされています。例えば、12月決算法人であっても、次期の期首日以降の適用ではなく、今期の期中中途である令和6年4月1日以後に支出する接待飲食費から、1万円基準で判定して適用することになっています。

交際費課税は決済日での判定ではない

クレジットカード等での支払いの場合で、令和6年4月1日以後の支払いであったとしても、接待飲食等の行為があった時が同年3月以前である時は、1万円基準での判定とすることにはならず、従前の5000円基準で判定して、交際費の額を算定することになります。つまり、接待飲食等の実行日ベースで適用することになります。

法人規模別の交際費課税の内容

因みに、交際費についての措置法の規定は、資本金百億円超の法人では全額損金不算入、資本金1億円超の法人では交際費のうちの接待飲食費の50%が損金算入、資本金1億円以下の法人では交際費のうちの接待飲食費の50%か、年800万円の定額控除限度額かが損金算入、とされています。

交際費での接待飲食費

 接待飲食費とは、得意先等を接待して行う飲食その他これに類する行為のために要する費用で、飲食代のほか、業務遂行や行事の際に差し入れる弁当代、飲食等のために飲食店等に直接支払うテーブルチャージ料やサービス料なども含まれます。
 交際費除外計算新基準の1万円は、1人当たりの接待飲食費の金額が1万円以下の場合での適用であり、1万円を超える場合は、1万円までが交際費除外対象となるのではなく、その全額が交際費等に該当するものとされます。

交際費除外計算のための適用要件
 接待飲食費の交際費除外の適用要件として次の事項を記載した書類の保存が要求されています。
一 飲食年月日
二 飲食参加者名と関係
三 飲食参加者数
四 飲食額、店名、所在地
五 飲食事実の明示事項

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