役員定期同額給与が手取り同額でもOK
平成29年税制改正により、役員の定期同額給与の範囲が拡大しました。役員の定期同額給与とは決算終了後の株主総会や取締役会で次年度の役員報酬を決めると、原則として毎月同額を支給すればこれを損金として認めるという税法上の規定です。これは法人利益の調整を封じるのが趣旨です。
これまではこの定期同額給与は“額面”での同額を意味しましたが、今回の改正で源泉徴収される所得税、住民税、健康保険料、厚生年金等法令の規定により控除されるものを控除した金額が同額であれば、これも同額とみなされることになりました。この改正は、平成29年4月1日以後に支給に係る決議をする給与について適用されます。例えば4月決算法人が今年6月に株主総会を開き次年度の役員報酬を7月から支給すると決議した場合には適用可能です。手取りの方がわかりやすいという方には朗報です。
こんな助成金もあります ボランティア休暇制度導入支援助成金
助成金とは
一般的には厚生労働省管轄で取り扱っている支援金のことで、条件さえ満たせば、どんな会社でももらうことが出来ます。助成金ですので、返済する必要もありません。
ボランティア休暇制度の導入支援助成金
これは東京都の助成金ですが、2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、ボランティア文化を定着させ、都民のボランティア活動への参加を促進することを目指しています。今回はオリンピック開催を目指す東京都限定ですが、今後万博開催を目指す大阪や、地方活性化の為のボランティア活動に対する様々な助成金が期待されそうです。
①助成要件
1) ボランティア休暇制度の導入
※ボランティア休暇として付与する休暇日数を従業員一人あたり年間3日以上とすること
※ボランティア休暇の対象となる活動に、スポーツ大会におけるボランティアを含めること
2) 社内周知
※就業規則等に規定したボランティア休暇制度を、従業員に対して周知すること
※ボランティア活動に関する情報を、従業員に向けて提供すること
②助成額
定額20万円/1社
③助成対象事業者
1) 都内で事業を営む企業等
2) 常時雇用する労働者(都内勤務であること)を2名以上、かつ、6ヶ月以上継続雇用していること
3) 就業規則を作成して労働基準監督署に届出を行っていること
4) 就業規則やその他規則で、ボランティア休暇について明文化されていないこと
5) 都ホームページへの企業名等の公表に同意すること
この助成金の支給社数は500社を予定しており、平成29年6月20日に事前エントリーの受付が始まりました。