ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

発行:2023-04-24
ueda-staff

令和5年度税制改正(インボイス制度)

いつもお世話になっております。
品川区五反田最大手のミネルバ税理士法人でございます。
**********************************************************

令和5年3月28日に令和5年度税制改正法が参院本会議で与党などの賛成多数で可決・成立しました。
その中で今回インボイス制度についての改正内容をご紹介させていただきます。

①免税事業者がインボイス発行事業者になった場合の税負担・事務負担を軽減するため
 売上税額の20%を納税額とすることができるようになります。(事前の届出不要で申告時に適用するかどうかの選択が可能です。)
 
 【対象者】 2年前(基準期間)の課税売上が1000万円以下等の要件を満たす方

 【対象期間】令和5年10月1日~令和8年9月30日を含む課税期間
       ※個人事業者は、令和5年10~12月の申告から令和8年分の申告まで対象
 
 【事例】 売上700万円(税額70万円 経費150万円(税額15万円))のサービス業の場合

      ・原則計算  70万円-15万円=55万円
      ・簡易課税  70万円-35万円(70万円×50%(みなし仕入率))=35万円
      ・特例の場合 70万円×20%=14万円

②税込1万円未満の課税仕入れ(経費等)についてインボイスの保存がなくても帳簿の保存のみで仕入税額控除ができるようになります。

  【対象者】 2年前(基準期間)の課税売上が1億円以下または1年前の上半期(個人は1~6月)の課税売上が5千万円以下の方

        【対象期間】令和5年10月1日~令和11年9月30日

③税込1万円未満の値引きや返品等について、返還インボイスを交付する必要がなくなります。振込手数料分を値引処理する場合も対象です。

  【対象者】 すべての方

  【対象期間】適用制限はありません。

いよいよ今年の10月1日からインボイス制度が開始されます。
不明点等ございましたら弊社担当者にいつでもお問い合わせください。

中小企業の退職金と
老後の資金

現在は4人に1人が95歳まで生きる時代

2019年に金融庁が発表した報告書に「人生100年時代には老後生活費が2千万円不足する」とあり世間を騒がせましたが元々資産形成を促す目的で出されたものです。
2千万円という数字は退職金や貯蓄額も含んだ合計を指しています。現役時代に年金の上乗せを考えることが重要でしょう。

中小企業の退職金は十分とは言えない

東京都を例にとると2019年の「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」では、学卒以来定年までずっと勤めたとして定年時は高卒で994万円、大卒で1091万円となっています。途中入社や中途退職の方はもっと低くなります。これは東京都の平均値ですから全国版で見るともっと低くなります。超低金利の時代に貯蓄で準備するのも難しく公的年金も目減りしていく中、自分でも準備したいところです。

老後の資金は何で準備するか

老後のお金に不安を感じてもほとんどの人にとってまだ遠い先の話。仕事や毎日の生活で忙しい中、新しく何かを始めるといっても投資のための口座開設、商品の選択、関連知識の勉強は後回しになりがちです。
中小企業には中退共がありますが社長や役員は加入できません。従業員は全員加入、掛け金は事業主負担です。掛け金は損金計上ですが給与からの天引きはありませんので社会保険料は変わりません。また、生命保険では養老保険もあります。養老保険は全員加入で役員は加入できますが、家族的経営の会社は利用が難しいといわれています。養老保険は保険料の半分を損金計上できますが解約時の解約返戻金は返礼率50%以上の商品は課税方法が見直されました。

確定拠出年金が注目される

確定拠出年金の企業型DCは、厚生年金の加入者で1名以上であればよく、社長1人でも加入できます。拠出金は月額3千円~5万5千円、掛け金は労使どちらかでもよく、会社が負担すれば損金、従業員の給与から控除すれば社会保険料控除の対象です。よって社会保険料、所得税、住民税は下がります。DCの特徴は投資商品の購入ですが運用中の利益は非課税になります。年金を受け取るときも退職金に対する優遇税制の適用があります。老後対策として始めるなら企業で加入するのは企業型DCですが個人ではiDeCoがあります。最近はDCと併用ができる場合もあります。

**********************************************************
税務、経理でお困りなことがありましたら、お気軽に
品川区五反田最大手のミネルバ税理士法人にご連絡ください。

お問い合わせ
はこちら