ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

発行:2019-11-25
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事業承継のアンマッチ

いつもお世話になっております。
品川区五反田最大手のミネルバ税理士法人でございます。


現在全国で「1年以内に廃業する危機」にある中小企業が31万件あるという帝国テータバンクの調査情報があります。原因は後継者不足や取引関係だそうです。一方で中小企業をM&Aで購入したいサラリーマンがいます。主として大企業で管理職経験のある40代50代の方です。中小企業を購入したいこれらの方々に直接話を聞く機会がありました。彼らが購入したい会社は、地方ではなく東京にある会社だそうです。一方後継者難の中小企業は地方に多く、行政も積極的にサポートしていますがマッチングはなかなか難しいのが現状です。売り手と買い手のギャップにビジネスチャンスがありそうです。


ふるさと納税国対地方とクラウドファンディング

印象的な出来事が多かったふるさと納税

 個人の所得や控除によって決まる上限金額以内の寄附であれば、自己負担が2,000円で済むふるさと納税。そろそろ今年の締め切りである年末が近づき、どの自治体に寄附をしようか、と考えていらっしゃる方も多いでしょう。思えば今年はふるさと納税に関して、印象的な出来事が多かった年となりました。

国対地方は司法の場へ

 2019年6月からふるさと納税の新たな運用ルールがスタートし、対象外とされた泉佐野市が国の第三者機関に対して異議を申し立てました。協議の結果は国側である総務省の、対象外とする決定は「法律違反であるおそれがある」として是正を提言された結果とはなりましたが、その結果をもってしても、総務省は除外決定を覆さなかったことから、泉佐野市は裁判所に提訴しました。舞台はついに司法の場に移り、この争いはまだまだ続きそうです。
 そもそもこの対象外とされたのは「お礼の品が寄附額に対して過剰な割合で拠出されていたから」という理由ですが、泉佐野市については、寄附金のうち公共施設整備のための基金を積み立てていながら、その寄附金をお礼の品の費用などに充てていたことが発覚し、こちらも法律に抵触する疑いがあるようです。ルールが未完成だった印象の否めないふるさと納税ですが、今年新たなルールを作成したことにより、そのほころびが目に見えるようになった感があります。

目的税としての寄附の役目

 10月31日、沖縄のシンボルである那覇の首里城が火災により全焼、市がこれを再建するための寄附をクラウドファンディングで募ったところ、3日目にして寄附額が1億円を突破しました。
 この寄附に関しては、お礼の品はもらえないものの、税の控除はふるさと納税扱いとなります。首里城への寄附は本来自分の住んでいる自治体への税の一部を、納税者の意思によって目的税化できるという認知が進んでいる証左でしょう。
 功罪様々な事象が起きた今年のふるさと納税ですが、自治体間の不平等や取り決めに関する不透明さを排して、皆さんが安心して行えるものにして欲しいですね。


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