人手不足とAI
今、中小企業の5割は人手不足だとニュースで言っていました。我々会計事務所業界も人手不足です。景気がいいと資格を取ろうという人が減ってきます。資格が無くても就職先があるからです。資格業はどこも受験者が減っているので採用が大変です。退職者が出ると、代わりの人の採用が出来なくて、残った人の仕事が増え、残業が増え、そしてそのためにまた退職者が出るという悪循環。
この解決には人工知能(AI)の活用が期待できますが、まだ現実的なレベルには至っていないようです。この状態が続くと、新規の仕事を断わったり、既存の仕事で不採算のものは値上げ要求や断ることもあり得ます。ヤマト運輸のようなことが他の業種や中小企業でも起こっていると思われます。経営者の事業継続上のビジネスリスクがまた増えました。
何となくは伝わるけど…「一人〇〇」「二人〇〇」
欅坂46『二人セゾン』ってどんな意味?
電車に乗ったり、食事をしたりすると隣の人の会話が自然と耳に入ってきますよね。その中には思わず感心してしまったり、笑ってしまったりするものもあります。
平安時代には「辻占」「橋占」といって、辻や橋に立ち、偶然そこに通った人の言葉を元に占うという風習があったようですから、人はそれ程変っていないのかもしれません。先日、隣に座った小学生の娘さんとお父さんが次のような会話をしていました。
娘「『二人セゾン』(欅坂46というグループの曲)ってどんな意味?」
父「セゾンは季節という意味だから、『二人の季節』みたいな感じじゃないかな。」
娘「それだと、なんで『の』がないの? あと『君はセゾン』『僕もセゾン』と歌っているから意味が通じないよ!」
父「じゃあ、クレジットカードの宣伝かもな」
娘「はあ?」
父「…。雰囲気優先じゃないのかな…」
「クレジットカード」はまずかったみたいですね。調べてみると、恋人と過ごした時間という「季節」と、青春時代という「(人生の)季節」をかけているみたいです。まあ、「雰囲気優先」は間違いではないかも…。
「一人〇〇」は寂しい意味ばかりですが…
一方で、「一人〇〇」というと「一人焼肉」「一人カラオケ」と寂しい意味でしか使われませんが、税務・労務では「一人親方」という用語があります。業務委託や個人請負で現場に入っている大工、左官、とび職等の方です。このような方々は純然たる「事業者」扱いとなると思われるかもしれませんが、実態により「被雇用者」と判断されことがあります。この場合、社会保険加入が求められ、給与所得として課税されます。
「一人親方」の税務上の判断基準
この「一人親方」の判定が「雰囲気優先」では少し困りますよね。税務では平成21年に判断基準が通達で示されています。
①他人が代替して業務を遂行することが認められるか
②報酬の支払者から作業時間を指定されるなど時間的な拘束を受けるか
③作業の具体的な内容や方法について指揮監督を受けるか
④引渡していない完成品が不可抗力のため滅失するなどした場合に請求できるか
⑤材料又は用具等が供与されているか