令和8年(2026年)から適用される源泉徴収事務の主な変更点

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品川区五反田大手のミネルバ税理士法人でございます。


令和7年度税制改正により、基礎控除や給与所得控除の見直し、特定親族特別控除の創設などが決まり、令和8年(2026年)から源泉徴収事務が大きく変わります。特に重要な変更点をまとめましたので、ご確認いただき、事務作業にご活用ください。

基礎控除引き上げに伴う「源泉徴収税額表」の改正
(変更のポイント)

所得税の基礎控除額が48万円から58万円に引き上げられます。(合計所得金額2,350万円以下の場合)これに伴い、毎月の源泉徴収に用いる「令和8年分 源泉徴収税額表」が改正されます。

適用開始: 令和8年1月1日以降に支払う給与から
必須対応: 令和8年1月以降の給与計算では、必ず新しい税額表を使用して源泉徴収額を算出してください。
ソフト利用の場合: 給与計算ソフトをご利用の場合は、令和8年分の改正に対応したアップデート情報とスケジュールを確認してください。

注意点:「基礎控除の特例」について

基礎控除額の引き上げとは別に創設された「基礎控除の特例」(合計所得金額に応じた加算額)は、毎月の源泉徴収税額表には反映されていません。この特例は、年末調整または確定申告時にのみ適用されます。月次の源泉徴収額は新税額表通り行い、年末調整時にこの特例による調整が必要になります。

扶養控除等申告書等の記載事項の変更
・「源泉控除対象親族」の新設

令和8年分以後の「扶養控除等申告書」では、記載する扶養親族の範囲が変わります。

変更前(令和7年分まで) 「控除対象扶養親族」 を記載
変更後(令和8年分以後)   「源泉控除対象親族」 を記載

「源泉控除対象親族」とは、「控除対象扶養親族」に、特定親族のうち合計所得金額が100万円以下の人を加えたものです。

注意点:合計所得金額が100万円超の特定親族

合計所得金額が100万円超123万円以下の特定親族については、以下の通り取り扱いが変わります。

月次の源泉徴収: 計算では考慮されません。
年末調整: 従業員が「特定親族特別控除申告書」を提出することで、特定親族特別控除の適用を受けることができます。

源泉徴収のための扶養親族等の算定方法の変更
毎月の給与から源泉徴収する税額は、「源泉徴収税額表」と、従業員から提出された申告書に記載された「扶養親族等の数」によって決まります。この算定の基となる要素が変更されます。

・変更前(令和7年分まで)

「源泉控除対象配偶者」と「控除対象扶養親族」の数などで決定

・変更後(令和8年分以後)

「源泉控除対象配偶者」と「源泉控除対象親族」の数を基に扶養親族等の数を算定することになりますので、給与計算の際はご注意ください。


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