ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

発行:2017-09-19
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大手に勝ったプレゼンのポイントは?

先日私が管理組合の理事長をやっているマンションの大規模修繕工事についての業者プレゼンがありました。3社プレゼンの中、1社業界大手のプレゼンがありました。大手らしく、修繕工事中毎日の天気による部屋別ベランダ使用可、不可の掲示。子供向け修繕説明会の開催、不審者侵入防止体制等手厚いサポートの説明が主でした。しかし今回は賃貸ワンルームマンションのためほとんど必要のないことばかり。私は見積金額が3社の中では飛びぬけて高いので値引きはどの程度可能かと質問すると、値引きは一切しないと。営業マンのプレゼンは今回の物件には合わない大規模物件向けのもの。後から他の組合員とあの業者は何しにここに来たのかという話に。

大手でも相手のことを何も考えないワンパターン営業しかできない現実があります。今回は値段も最安値で実績もあり物件の詳細をよく調べていた業者に依頼することにしました。中小企業にも勝機あり!!

退職後の競業禁止規定
職後に競業を禁止することはできるか

最近、退職者が同業他社に就職し、自社のノウハウを他社で使ったり、自社の顧客を奪ってしまったという相談が増加しています。
また、そのような事態を防ぐために、就業規則や誓約書で、退職後、転職や独立により競業行為を行ってはならないという規定、すなわち競業禁止規定を置いている企業も多くなっています。では、このような規定により退職後の競業を阻止することはできるのでしょうか。

有効となるケースは限定的

まず、在職中の従業員は、労働契約の付随的義務として、当然に競業禁止義務を負うと考えられています。
これに対し、退職後については、就業規則や誓約書・合意書などに明確な規定がなければ競業を禁止することはできません。また、規定があったとしても、有効になるケースは限定されています。このような規定は、退職者について、憲法で保障された職業選択の自由や営業の自由を制限するという側面があるためです。

どのような場合に有効となるか

では、どのような場合に有効となるのでしょうか。判例では、概ね以下の基準により合理性が認められる場合に限り有効となるとされています。
① 守るべき企業の利益があるか
一般的知識ではなく、製造技術や顧客情報など重要な利益であることを要する
② 退職者の在職中の地位・職務内容
対象者は①の企業の利益を守るために必要な範囲の者に限定されていることが望ましい
③ 競業が禁止される期間や地域
期間や地域が制限されているほど有効になりやすい。期間退職後の競業禁止規定
は1年以下にしておくことがお勧めである
④ 十分な代償措置があるか
競業禁止により不利益を被る代わりに、代償金支給や退職金の上積みなどの代償措置があることも重要(在職中の給与も考慮される)
以上のような視点で自社の競業禁止規定を見直すと、不必要に広範な内容となっていることも多いのではないでしょうか。いざというときに慌てないよう、この機会に是非自社の規定を見直してみてください。

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