自販機の受取手数料をポケットにいれると?
さて3月の確定申告の終了を待つように税務調査が続いています。今回見つかったのは、会社の前に設置している飲料自販機の受取手数料の計上漏れでした。飲料自販機は業者が設置し、月売り上げの一部が場所を提供した先にもらえる、電気代は提供先の負担というビジネスモデルです。今回の契約は、契約先が法人、電気代の負担も法人、手数料の受取は代表者個人の銀行口座への振込になっていました。
調査官は既にこれが分かっていました。法人で計上している雑収入を午前中にチェック。午後イチで「ところで自販機の受取手数料は何処に計上されていますか?」との質問が。税務署は業者に税務調査に行き、契約書をレビューしてこのようなケースをピックアップしていたのでしょう。天は見ていた!?
最近の転職事情
転職シーズンはいつ
例年、年度替わりの3月・4月頃は年間で最も中途採用が多い時期です。その理由は事業年度が変わる事で多くの企業で新事業の開始や組織再編等が行われ異動したり退職したりする人も増え、それに伴い新規募集も増える時期だからです。新入社員研修が行われるのも4月が最も多い時期です。他に転職者が増える時期は夏季賞与の後や秋採用(10月)の前、冬季賞与の後の年始ころです。
転職市場も売り手市場
転職市場は年々広がり続けています。日本経済新聞の記事によればリーマンショック後に大きく落ち込んだ転職者数は順調に回復し昨年7年ぶりに300万人の大台に乗ったそうです。
「DODA転職市場予測」によれば、今年上半期の求人数の増減見込みは11業種のうち「増加」が3業種、「緩やかに増加」が5業種、「横ばい」3業種との事です。
転職の特徴として「離職後の給与の方が転職前より上がる」傾向がある事です。厚労省の「転職入職の賃金傾向」及び「雇用動向調査結果の概況」によれば、平成27年を境に「転職で給料増」の方が「転職で給料減」より上回り続けています。もう1つの特徴としては中年層以上の転職者が増加している事です。総務省の調査によれば昨年45歳から54歳の転職者は平成14年以降で最多の50万人もいると言う事です。
企業への影響
このような転職事情の活性化は企業にも少なからぬ影響をもたらします。
積極的に中途採用したい企業は、採用条件を上げて人材確保を考える為人件費のコスト増加にもなってきます。又、採用の予定が無い企業にとっても自社の従業員が良い待遇を求めて他へ流出しやすい時代でもあります。今は全体的に人手不足ですが、転職市場においても売り手市場は当分続きそうです。
従業員が必要以上に不満をため込まず、モチベーションが下がらない態勢を保つための経営努力が求められると言えるのかもしれません。