ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

発行:2016-10-03
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調査官は見ている~現金売上にご注意!

秋の税務調査も本格化してきました。最近ある法人の税務調査に立ち会いました。その法人の売上はほとんど請求書を発行して、銀行口座に振込まれます。調査官は、例外的に発生する現金売上について質問します。「どういった場合に現金売上が立ち、請求書や領収書の控えはあるのか。」社長「社員が得意先に訪問した際に売上代金を現金でもらうことがあり、その場合は領収書を作成し先方に渡している。」調査官「領収書の控えを見せてください。」調査官は領収書の控えを見て売上に計上されているかチェック。すると売上の計上漏れが何件か見つかりました。

この現金が社長のポケットに入った場合は、意図的なものということで、始末書を書かされ、役員賞与となり、法人所得加算、消費税加算、個人源泉所得税追徴になります。ご注意ください。

 

老後のライフ・マネープラン
老後破算を防ぐ

最近、TV、雑誌等で「老後不安」「老後破算」と言う事を聞くことがあります。高齢化社会を長生きリスクと考えるならば、対策をしておくことは必要でしょう。
日本人の平均寿命は男性「80.50歳」女性「86.83歳」となっています。男女平均で83.7歳は世界首位です。人生80年の老後に備えた必要なお金をどう手当てしてゆくかを考えることは重要ですが、老後の生活を考える際には「どう生きたいか」と言う事もあると思います。ライフプランとも言いますが自分の描いたライフデザインを実現する為の準備として考える事が大事でしょう。

生活費を考える

総務省の家計調査によると夫65歳以上、妻60歳以上の高齢者無職世帯の実収入は平均20万7347円、可処分所得は17万7925円となっています。消費支出は23万9485円で毎月6万1560円不足となり不足を補う為に貯蓄を取り崩してゆくことになります。この調査は平均ですので実際は住む場所や生活ぶり、自宅か賃貸か等で変わります。
一般的には60歳以降の夫婦の必要経費は次のように計算します。
①夫婦の生活・・・1ヶ月の生活費×12ヶ月×60歳時の夫の平均余命
②夫死亡後の妻の生活・・・1ヶ月の生活費×0.7×12ヶ月×夫死亡時の妻の平均余命
現在の公的年金の平均受給額は約月22万円(夫40年厚生年金加入、妻専業主婦)で生涯5千万円から6千万円が年金から賄われる想定です。現実はこのような条件の方ばかりではありません。家計の収支を検討し、まずは支出の把握から始め自分の必要生活費を計算し対策する必要があります。
また、毎月の生活費以外にも突然の入院や介護、不慮の事態に備えた費用として半年分位のキャッシュが必要でしょう。

財形年金制度等の利用

財形年金制度は勤務している事業主を通じて給与天引きで貯蓄をしてゆく制度です。貯蓄型では元利合計550万円まで、保険型では払い込み保険料385万円まで利息も合わせて非課税です。自前で行う場合、掛け金が所得控除となる確定拠出年金個人型も注目されてきています。
どちらも将来の公的年金の補てんとして研究の余地があるでしょう。

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