ミネルバ税理士法人 上田公認会計士事務所

発行:2017-09-04
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10月から宅急便値上げ

 

この欄でも取り上げた宅急便の料金改定が10月1日からというヤマト運輸からの見積書が届きました。見積書によると、東京都内重量2㎏以内の最安値で税別価格500円が590円に18%値上げ。これまでは個別交渉が可能で規定料金からさらに値引きが可能でしたが、これが無くなったと。弊事務所も個別交渉で規定料金よりも安くなっていたので値上げ率はもっと高くなります。

報道等によれば、もともとAmazonなどの大口顧客の取引増加、大幅値引きが原因だそうですが、そうであれば先ずそちらを値上げして調整するのが本筋です。我々中小顧客にそのしわ寄せが行くのはおかしいと思います。今は亡き宅急便の生みの親小倉昌男氏は、採算の合わない大口顧客の三越を切って宅急便を考案しました。思いは如何に。

 

ふるさと納税上限規制で得する人
過熱する返礼品競争に総務省が待った

過熱する一方のふるさと納税返礼品競争に対し、総務省が待ったを掛けました。「返礼割合の高い返礼品」や「金銭類似性の高いもの」そして「資産性の高いもの」を自粛するように、各自治体に対して、総務省が平成29年4月1日付で通知し、通知を通じて徹底を要請していくということです。 これまでは具体的な基準を示していませんでしたが、「返礼割合は3割以下」、「商品券などの換金できるものはダメ」、「家電品も転売できるのでダメ」といった通知です。
ふるさと納税の返礼品は、知られていなかった地域の名産品を全国の人々に知ってもらう良い機会です。返礼品が気に入って、通信販売などで直接取寄せにつながれば、地域経済振興にもなります。
その趣旨では意味があるので、国も平成27年4月から、限度額を2倍に拡大し、ワンストップ制度も導入しましたが、歯止めが必要になったということなのでしょう。

最近の過熱ぶりの一端も規制に影響?

最近はそれまで年一回限りの返礼品を何度でもOKとしたり、人気のある品は前年から予約の寄附となったりしています。限度額に余裕のある高額所得者は、肉や野菜、その他生活必需品が定期的に送られてきて買い物に行く手間が不要となるような使い方をしている人もいるようです。

この上限規制で得をする人もいる!?

「ふるさと納税は2千円の負担で限度額の範囲内であればタダでもらい放題!」という話は、間違いです。
ふるさと納税の返礼品は、「他の各種所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」なので、一時所得となります。(所得税法34条) ただし、課税所得の計算で50万円の特別控除があるので、ほとんどの方は課税されない結果となっているだけなのです。
返礼率が5割の場合には、特別控除50万円を超えるには100万円超のふるさと納税であれば、一時所得の課税があることになります。(=他の一時所得ゼロと前提)
今回の総務省の通知「返礼割合3割」の上限が守られている前提では、過去に確定申告で5割の返礼率で申告していた人も3割でよいことになります。今後は1,666,667円超のふるさと納税で課税され、課税される所得も5割から3割に減ります。

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