飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて
発行: 2026.09.28
/この記事の目次
いつもお世話になっております。
品川区五反田大手のミネルバ税理士法人でございます。
令和8年9月15日に閣議決定された大綱に基づき、飲食料品を対象とした消費税率の臨時的な引下げが予定されております。今回は、この制度の概要と、事業者の皆様にご留意いただきたい実務上のポイントについてお伝えいたします。
1.制度の概要
⑴実施期間:令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間です。
⑵対象品目と税率:飲食料品の販売や保税地域から引き取られる飲食料品に係る消費税率が、現行の8%から「1%(国・地方合計)」に引き下げられます。
⑶対象の範囲:税率1%の対象となる飲食料品の範囲は、これまで税率8%の対象とされていたものと同様です。酒類や外食などは引き続き対象外(10%)となり、新聞の定期購読は8%のままとなります。
2.実務への影響と特例措置
飲食料品の売上が税率1%となることで、仕入れに係る税額が売上げに係る税額を上回り、消費税の還付が生じる事業者が増えることが想定されます。これに伴い、事業者の皆様の負担を軽減するため、以下のような各種特例措置が設けられます。
⑴免税事業者・簡易課税制度の特例:免税事業者が還付を受けるために課税事業者(一般課税)になるための届出や、簡易課税事業者が一般課税(本則課税)へ変更するための届出について、令和9年4月1日の属する課税期間中に提出すれば、その期間から適用できる特例が設けられます。また、簡易課税を選択した場合の「2年縛り(継続適用要件)」も、同期間については適用されません。
⑵簡易課税制度の計算特例:簡易課税を適用して申告する場合でも、飲食料品の販売(1%対象)に係る売上税額と同額を仕入税額として計上できる計算特例が設けられます。
⑶中間申告の特例:令和9年4月1日以後に開始する中間申告において、直前課税期間の飲食料品の売上・仕入にも税率1%が適用されたものと仮定して中間申告税額を計算できる特例が設けられます。これにより、中間納付税額が過大になる事態を防ぎます。
⑷総額表示義務の特例:値札の貼り替え等の事務負担に配慮し、令和9年2月1日から5月31日までの間は、実際の支払額と誤認させない掲示等を行うことを条件に、8%または1%での総額表示(新旧税率の混在表示も可)が認められます。
また、令和9年1月1日前に締結された一定の定期供給契約や通信販売に基づくものについては、令和9年4月1日以後の販売であっても、引き続き税率8%が適用される経過的な取扱いもございます。
税務、経理でお困りなことがありましたら、お気軽に
品川区五反田のミネルバ税理士法人にご連絡ください。

